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IB EE(Extended Essay)とは|文字数・評価・IAとの違いまでわかりやすく解説

IB EE(Extended Essay)とは|文字数・評価・IAとの違いまでわかりやすく解説

IB Diploma Programme(IBDP)について調べ始めると、「EE(Extended Essay)」という言葉を目にする機会が多くあります。

初めてIBに触れる生徒や保護者にとって、EEは少しイメージしにくい存在かもしれません。

この記事では、EEの概要や目的、評価方法、IAとの違いなどを、IBを初めて学ぶ方にも分かりやすく解説します。

EE(Extended Essay)とは?

Extended Essay(EE)は、IB Diploma Programme(DP)のCore(コア)を構成する必修要素の一つです。

生徒は自分で研究テーマを決め、文献調査や実験、データ分析などを行いながら、最大4,000語の研究論文を作成します。

日本の高校では、ここまで長い論文を書く機会はあまり多くない一方、海外大学ではレポートや卒業論文、研究プロジェクトが日常的に課されます。そのためEEは、「大学で求められる研究の基礎」を高校の段階で経験するプログラムと言えるでしょう。

EEの意義とは何か?

IBは、探究心を持ち、知識があり、思いやりのある若者を育成することを目指しています。
IBO 「Our Mission」より引用

EEは、IBの理念を象徴するプログラムの一つです。

例えば理系であれば、「なぜその結果になったのか」「どのような要因が影響しているのか」「実験方法にはどのような限界があるのか」といった、知識があるだけではできない深い考察をします。

文系であっても、「複数の資料を比較する」「歴史的背景を分析する」「文学作品を多角的に解釈する」など、知識に自分なりの視点を持つ印象があります。

このような経験を通して、情報を集める力、分析する力、文章を書く力、時間管理能力など、多くのスキルを身につけることができます。

大学入学後だけでなく、研究職やビジネスの場でも役立つ力を養えることが、EEの大きな魅力です。

EEはIBの最終成績にどう影響する?

EEは各科目の7段階評価とは異なり、A〜Eの5段階で評価されます。

この評価はTOK(Theory of Knowledge)と組み合わせて扱われ、両者の組み合わせによって最大3点のボーナスポイントがIB Diplomaの総合得点に加算されます。

IB Diplomaは45点満点ですが、そのうち42点は6科目の成績で決まり、残り最大3点をEEとTOKが担っています。

一見すると3点は小さく感じるかもしれません。しかし、海外大学の出願では「38点以上」「40点以上」など総合点が条件となることも多く、この3点が合否を左右するケースも珍しくありません。

さらに、EEやTOKで極端に低い評価を受けた場合には、Diplomaの取得に影響することがあります。

そのため、IBの重要な要素の1つとして計画的に取り組むことが大切です。

EEではどの科目を選ぶべき?

EEは、自分が履修している科目を中心に研究することが一般的です。特に、HLで選択している科目で執筆することが推奨されます。

また、進みたい分野に沿ったテーマ・科目を選ぶことも大切です。生物・医療系に興味がある人はBiology、薬学系や化学系ならChemistry、工学系ならPhysicsを選んでおけば問題ないでしょう。

IAとの違いは?

EEとIAはどちらも研究を行う課題ですが、その目的や位置付けは異なります。

IAは授業で学んだ内容を活用し、各科目の理解度を示すための課題です。

一方、EEはより長期間にわたり、興味関心に基づいた一つのテーマを深く掘り下げて研究します。

そのため、「IAを大きくしたもの」と考えるよりも、「高校で初めて経験する本格的な研究論文」と考える方がイメージしやすいでしょう。

EEではどのような流れで進めるの?

学校によって細かなスケジュールは異なりますが、多くの場合は次のような流れで進みます。

  1. Research Question(研究課題)を設定する
  2. 文献調査や実験・調査を行う
  3. データを分析する
  4. 論文を執筆する

特に重要なのがResearch Questionの設定です。EEでは「何を研究するか」が論文の質や最終的な得点を大きく左右します。そのため、多くの学校ではテーマ決定に時間をかけ、先生と相談しながら研究計画を立てていきます。

なお、Research Questionの作り方や論文構成については、別記事で詳しく解説しています。

EEはいつから始める?

学校によって細かなスケジュールは異なりますが、多くの場合は次のように進みます。

  • DP1前半:EEの説明
  • DP1後半:テーマ決定・Research Question作成
  • 夏休み:調査・実験
  • DP2前半:執筆・修正
  • DP2前半:最終提出

というスケジュールがよく見られます。

EEは数週間で完成する課題ではありません。実験が思うように進まなかったり、参考文献が見つからなかったりすることもあります。

そのため、早めに準備を始め、計画的に進めることが成功への近道です。

高校時代に本格的な研究を経験できることは、IBならではの大きな特徴といえるでしょう。

よくある質問

EEは何文字までですか?

EEは最大4,000単語(Eng)です。図表や参考文献など、一部は文字数に含まれないものもあります。

理系なら必ず実験が必要ですか?

必ずしも必要ではありません。科目や研究内容によっては、文献研究やデータ分析を中心としたEEも認められています。

IAと同じテーマで研究できますか?

原則として推奨されません。EEとIAは別々の課題であり、それぞれ独立した研究テーマを設定することが望まれます。

まとめ

EE(Extended Essay)は、IB Diploma ProgrammeのCoreを構成する必修課題であり、最大4,000語の研究論文を執筆するプログラムです。

単なるレポート作成ではなく、自ら問いを立て、情報を集め、分析し、論理的に結論を導くという一連の研究プロセスを経験できることが最大の特徴です。

また、EEはTOKと組み合わせて最大3点のボーナスポイントに関わるため、IBの最終成績にも影響します。そしてそれ以上に、大学や将来の研究・仕事につながる探究力や論理的思考力を身につけられることが大きな価値といえるでしょう。

EEに取り組む際は、早い段階から計画を立て、興味を持って取り組めるテーマを見つけることが成功への第一歩です。

具体的なテーマの決め方やResearch Questionの作り方、評価基準については、別記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

R

この記事を書いた講師

R.K.

Math AI HL 7 Biology HL 7 Chemistry HL 7

King's College London|指導科目:Math AI・Biology・Chemistry

IB本試験でMath AI HL・Biology HL・Chemistry HLの3科目すべてで最高評価「7」を取得。暗記量の多い科目こそ原理レベルでの整理が効くという考えのもと、IAの評価基準から逆算した指導を行っています。国際バカロレアの理系科目を専門とする家庭教師として、テーマ設定から分析・執筆までを一貫して伴走します。

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本記事で引用しているIB公式統計は、International Baccalaureate Organization 発行の Final Statistical Bulletin に基づきます。統計は毎年更新されるため、最新のセッションの数値をあわせてご確認ください。 Grade Boundary の具体的な数値はIBが一般公開しているものではなく、年度・タイムゾーンにより変動します。記載の数値は傾向を示す参考値であり、出願・学習計画のご判断にあたっては学校のIBコーディネーターが持つ公式資料をご確認ください。

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